子どもが勉強しないのはなぜ?

「うちの子、ゲームばかりで全然勉強しないんです。」
「宿題をやる時間になっても、YouTubeを見続けてしまって…。」

こんな悩みを抱えている親は多いのではないでしょうか。

子どもが勉強しない理由は、単純に「怠けているから」ではありません。大人でも、目的がわからないことに対してやる気が出ないのと同じで、子どもも「なぜ勉強しなければならないのか」が腑に落ちていないことが多いのです。

また、ゲームやYouTubeには「すぐに楽しさが得られる」という特性があります。ボタンを押せばすぐにゲームの世界へ入り込めるし、YouTubeのおすすめ動画は次々と表示されるので、手が止まらなくなってしまいます。

一方、勉強はすぐに成果が出るものではありません。だからこそ、「やらなくても困らないし、後回しでいい」と思ってしまうのです。

では、「勉強しなさい」と言わずに、どうすれば子どもが自然と勉強に向かうようになるのでしょうか。親のちょっとした関わり方の変化で、子どもの学習意欲は大きく変わります。


1. 「なぜ勉強するのか?」を一緒に考える

「勉強は大事だからやりなさい」と言われても、子どもにとっては納得しにくいものです。

たとえば、大人でも「この業務が必要だからやって」とだけ言われるより、「これをするとお客様が喜ぶからやる価値があるよ」と言われたほうがやる気が出ることはありませんか?

同じように、子どもにとっても「勉強する理由」が腑に落ちることが大切です。

✅ こんなふうに問いかけてみる

  • 「勉強って何のためにすると思う?」
  • 「○○(子どもの好きな職業)になるためには、どんな力が必要かな?」
  • 「ゲームのプログラムを作るには、どんな勉強が必要なんだろう?」

たとえば、ゲーム好きな子に「ゲームの裏側を作るプログラマーになるには、数学や英語が必要らしいよ」と伝えると、子どもは「勉強ってそういうことにもつながるのか」と興味を持つかもしれません。

子どもが好きなことと勉強を結びつけることで、「やる意味がわからない」というモヤモヤを解消しやすくなります。


2. 勉強に集中しやすい環境を作る

子どもが勉強に取り組めないのは、環境の影響も大きいものです。机の上にゲーム機やスマホが置いてあれば、つい手が伸びてしまうのは仕方のないこと。大人でも、スマホが近くにあると、ついSNSをチェックしてしまうことはありませんか?

勉強するときには、目に入るものをシンプルにすることがポイントです。

✅ 具体的な工夫

  • スマホやゲーム機は、勉強中は手の届かない場所へ
  • リビングで親が一緒に読書する(親も勉強している姿を見せる)
  • 「ちょっと一緒に考えてみよう」と親も学習に関わる

「一人でやりなさい」と突き放すよりも、「一緒にやってみよう」と誘うことで、子どもはスムーズに勉強に向かいやすくなります。


3. ほめるポイントを変える

子どもが勉強したとき、テストの点数だけをほめていませんか?

「100点取れてすごいね」と言われると、次も100点を取らなければいけないプレッシャーを感じてしまいます。それよりも、「頑張ったこと」を認めてあげることが大切です。

✅ こんなふうに声をかけてみる

  • 「昨日は30分も集中して取り組んでたね」
  • 「難しい問題、すぐに諦めずに考えていたのがよかったね」
  • 「前よりもミスが減ったね。コツをつかんできたんじゃない?」

結果だけでなく、努力や成長を認めることで、子どもは「頑張ること」自体に価値を感じるようになります。


4. 親も一緒に学ぶ姿を見せる

子どもに「勉強しなさい」と言いながら、親がスマホを見てばかりいると、言葉に説得力がなくなってしまいます。

もし親が何か新しいことを学んでいるとしたら、それを子どもに見せるだけでも違います。

たとえば、「お母さん(お父さん)も今、資格の勉強してるんだよ」「最近、○○について学び直してるんだ」と話してみるのはどうでしょうか。

親が楽しそうに学んでいる姿を見ると、子どもは「勉強って特別なことじゃなくて、大人になってもやるものなんだな」と感じるようになります。


まとめ

「勉強しなさい」と言わずに、子どものやる気を引き出すには、次の5つの方法が役立ちます。

  1. 勉強の意味を一緒に考える
  2. 勉強しやすい環境を整える
  3. 努力したことをほめる
  4. 親も学ぶ姿を見せる

ちょっとした工夫で、子どもの学習意欲は変わります。まずはできるところから試してみてください。

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