「最近、子どもと話せていますか?」

あなたは、最近お子さんとどんな会話をしましたか?
学校のこと、友達のこと、将来のこと。何でもいいのですが、ふと振り返ると、「そういえば、最近まともに話していないかも…」と思うことはありませんか?

「今日どうだった?」と聞いても、「別に」「普通」としか返ってこない。
LINEを送っても、既読がつくだけで返事はなし。
家にいるのに、自分の部屋にこもりがちで、顔を合わせる時間も減っている。

小さい頃は、帰ってくるなり「ママ、今日ね!」と嬉しそうに話してくれたのに、今はまるで別人のよう。そんな変化に戸惑いを感じている親御さんは多いのではないでしょうか。

実は、思春期の子どもが親と話さなくなるのには理由があります。
そして、ちょっとした関わり方の違いで、子どもが再び話してくれるようになることもあるのです。

この記事では、
思春期の子どもが話さなくなる原因
親が無意識にやってしまいがちなNG対応
子どもが自然と話したくなる会話のコツ
について、具体的にお伝えしていきます。

子どもとの距離を少しでも縮めたいと感じているなら、ぜひ最後まで読んでみてください。


思春期の子どもが話したくなくなる…親がやりがちなNG対応

思春期の子どもが話さなくなるのは、「親のことが嫌いになったから」ではありません。
むしろ、「親に分かってほしい」「話したい気持ちはある」という子も多いのです。

ただ、親の対応によって、「話すのをやめよう」と思ってしまうことがあるのも事実です。
では、どのような対応が、子どもの口を閉ざしてしまうのでしょうか?


NG①「なんで?」「どうして?」と詰問する

子どもが学校で嫌なことがあった様子なのに、何も話してくれない。
そんなとき、「どうして話さないの?」「何があったの?」と問い詰めたことはありませんか?

例えば、子どもがテストの結果を見せずにいたとき、

「なんで隠すの?」
「どうしてもっと勉強しなかったの?」

そんな言葉がつい口をついて出てしまうことがあります。

親としては、「状況を知りたい」「次は頑張ってほしい」と思っての発言かもしれません。
けれど、思春期の子どもにとって「なんで?」「どうして?」は、責められているように感じる言葉なのです。

子どもの気持ちとしては、
「どうせ怒られるから何も言わないでおこう」
「言い訳をしても無駄だし、黙っていたほうが楽」
と考えてしまいがちです。

そうなると、親子の会話はどんどん減っていきます。

✅ 改善策
「なんで?」の代わりに、「そっか、大変だったね」「テスト、思ったより難しかった?」と、共感を交えた言葉に変えてみましょう。

詰問ではなく、柔らかく話しかけることで、子どもが少しずつ自分から話し始めることがあります。


NG② 親の価値観を押しつける

思春期になると、親の言葉に対して反発することが増えてきます。
例えば、

「もっと勉強しないと将来困るよ」
「ゲームばっかりしていたらダメ」

このような言葉をかけたことはありませんか?

親としては、子どもの将来を思ってのアドバイスのつもりかもしれません。
しかし、子どもにとっては、「また説教か」「結局、話しても否定されるだけ」と感じてしまうことがあります。

特に思春期は、「自分の考えを持ちたい」という時期。
そこに親の価値観を押しつけられると、余計に反発したくなってしまうのです。

✅ 改善策
価値観を押しつけるのではなく、まずは子どもの考えを聞いてみましょう。

「今、何に一番興味があるの?」
「最近、どんなことが楽しい?」

こうした問いかけのほうが、会話が広がりやすくなります。


❌NG③ 話を途中でさえぎってアドバイスする

子どもが何か話し始めたとき、途中で「それって〇〇じゃない?」「でも、それよりこうしたほうがいいよ」と、つい口をはさんでしまうことはありませんか?

例えば、子どもが友達とのトラブルについて話している途中で、

「そんなことで悩んでるの?」
「もっとこうすればよかったのに」

とアドバイスをしてしまうと、子どもは「最後まで聞いてもらえない」「話してもムダだ」と感じてしまいます。

アドバイスは親の優しさの表れでもありますが、思春期の子どもにとっては、「また親に説教された」と受け取られてしまうことが多いのです。

✅ 改善策
子どもが話し始めたら、途中で口をはさまずに最後まで聞くことを意識しましょう

「そうなんだ、それで?」
「うん、それは大変だったね」

このように、相槌を打ちながら最後まで聞くだけで、子どもは「ちゃんと話を聞いてもらえた」と感じ、次も話したくなるものです。


思春期の子が自然に話したくなる3つの会話のコツ

思春期の子どもが話してくれないと、どうにかして会話を増やそうと焦ってしまいがちです。
でも、無理に話を引き出そうとすると、逆に「もう話したくない」と思わせてしまうこともあります。

では、どのような接し方をすれば、子どもが自然と話したくなるのでしょうか?
ここでは、今日から実践できる3つのポイントをご紹介します。


 コツ①「共感+ひと言」で受け止める

子どもが話してくれたとき、すぐにアドバイスをしたり、意見を言ったりしていませんか?
実は、思春期の子どもが求めているのは、親の正論や解決策ではなく、**「分かってくれること」**です。

例えば、子どもが「今日のテスト、最悪だった…」とつぶやいたとき。

親としては、「だから言ったじゃない」「次はもっと勉強しないと」と言いたくなるかもしれません。
でも、そんなふうに言われると、子どもは「もう話したくない」と思ってしまいます。

こんなときは、まずは共感するだけでOKです。

✔「そうか、大変だったね」
✔「うん、難しかったんだね」

これだけで、子どもは「話を聞いてもらえた」と感じます。
不思議なことに、「この人はわかってくれる」と思えた相手には、自然と話したくなるものです。

会話を続けるコツは、「次に何を話させるか」ではなく、「今、話したことをどう受け止めるか」にあります。


コツ② 質問より「つぶやき」で会話を広げる

「今日はどうだった?」
「学校、楽しい?」
「友達とはうまくやってる?」

こんな質問をすると、「別に」「普通」としか返ってこないこと、ありますよね。
実はこれ、子どもにとっては「答えるのが面倒な質問」になっていることが多いのです。

そこでおすすめなのが、質問ではなく、「つぶやき」で会話を広げること」

例えば、
✔「最近、スマホのゲーム、すごい進化してるよね」
✔「そういえば、制服のデザインって昔と全然違うね」
✔「最近、学校で流行ってることって何かあるのかな」

これなら、「そうそう!」と子どもが乗ってくることがあります。
質問攻めにすると「答えなきゃ」と感じてしまう子も、「つぶやき」なら気軽に話しやすいのです。

子どもが話し始めたら、すぐにアドバイスせず、「へぇ、そうなんだ」と受け止めることを意識してみてください。


コツ③ 1日1回“会話のチャンス”を逃さない

思春期の子どもは、突然話し出すことがあります。
それも、「今、話したい!」と思ったときに限ってです。

例えば、
✔ お風呂上りでリラックスしながら明日の話をしはじめたとき
✔ 夕飯の片づけを手伝いながら、「今日ね」と話し出したとき
✔ 車の中で、ふと気になる話題を振ってきたとき

こうしたタイミングは、「今なら話してもいいかも」と思っているサインです。

でも、親がスマホを見ていたり、「ちょっと待ってね」と別のことをしていると、せっかくのチャンスを逃してしまいます。

子どもが話し始めたときは、できるだけ手を止めて向き合うこと。
「どうしたの?」と深堀りしすぎず、「うん、聞いてるよ」と自然に耳を傾けてみてください。

思春期の子どもは、自分のペースで話したいもの。
会話のきっかけをつくるのは親でも、「話し始めるタイミングを決めるのは子ども」という意識を持つことが大切です。


会話のコツを試してみよう

思春期の子どもとの会話を増やすには、
「共感+ひと言」で受け止める
質問ではなく「つぶやき」で話しかける
話しやすいタイミングを逃さない

この3つを意識するだけで、子どもとの距離がぐっと縮まることがあります。

会話が続かないのは、子どもが「話したくないから」ではなく、「話しづらいから」かもしれません。
親の接し方を少し変えるだけで、驚くほど会話が増えることもあります。

 

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